- サンクコスト効果とは?
- サンクコスト効果の具体例は?
本記事ではこのような疑問を解決します。
サンクコスト効果は仕事や恋愛のシーンでも使うことができる手法の1つです。
ではサンクコスト効果とは一体どんなものなのでしょうか?
今回はサンクコスト効果について具体例を交えてわかりやすく解説していきます。
サンクコスト効果とは?
サンクコストとは日本語で「埋没原価」という意味で、「すでに費やしてしまった時間・労力・お金などのコスト」を意味します。
そしてサンクコスト効果とはすでに費やしてしまったコストを取り戻そうとする心理効果をいいます。
簡単に言うと、元を取りたいという心理や元以上に得をしたいという心理のことです。
サンクコスト効果の具体例
髪に合わないシャンプー
高めのシャンプーを購入してウキウキしながら使ってはみたものの、自分の髪には合わなかったという経験、あなたにはないでしょうか?
この場合、髪に合わないシャンプーは使わずに捨ててしまうというのが本来あるべき選択のはずです。
しかし、高めのシャンプーを購入したために、使わないのはもったいないといって自分の髪に合わないシャンプーをそのまま使い続けてしまいがちなのが人間心理なのです。
この例では、高めのシャンプーへの支出がサンクコストとなり、本来するべき意思決定(別のシャンプーを買う)を歪められてしまったという状況を表しています。
ヒモ男の彼女
ヒモ男はその名の通り、彼女にお金を貢いでもらっている男のことです。
彼女はヒモ男への金銭の付与が続くと、「ヒモ男にこんなにお金を使ってきたのだから、今さら手放すわけにはいかない」という心理になり、ヒモ男に依存してしまいます。
この例では、金銭付与がサンクコストとなり、ヒモ男から離れられなくなってしまうという状況を表しています。。
UFOキャッチャー
ゲームセンターに行くとどうしてもやりたくなるのがUFOキャッチャーです。
欲しい景品が取れた爽快感といったらとても気持ちいいものがあります。
しかし、UFOキャッチャーにおいて一発で景品をゲットすることは難しいでしょう。
最初の数回を試しにやってみるけど、やはり失敗します。
そこで、もう少し、もう少しと回数を重ねていくと財布の中のコインの枚数が残りわずかとなりました。
諦めて見切りをつければいいものの、「ここまでお金をかけているんだから取れるまでやめられない!」と両替をして続けてしまうということがあります。
この例では、投入し続けたコインの枚数がサンクコストとなり、さらにコインをかけてしまうという状況を表しています。
サンクコスト効果のビジネス応用例
スマホゲームアプリ
無料でプレーすることができるスマホゲームアプリを考えます。
このゲームでは、ステージをクリアしながらストーリーを進めていくという流れで、ステージごとに最後までクリアできないとそのステージの最初からスタートになってしまうという設定にします。
そして、あと一歩でステージクリアとなるところで、ミスをしてステージの最初からスタートすることになってしまいました。
この場合に、お金を払えばステージの最初からではなくミスをしたところからコンティニューできるというボタンをつくります。
コンティニューボタンをつくると、
「今までかけてきた時間や労力が惜しくなる!」
「お金を払えばあと少しでクリアできる!」
という心理が働き、少しだけならということでコンティニューボタンを押してしまうのです。
ポイントカード
商品を購入すると、提供されることが多いポイントカード。
スタンプが1,2コしか押されていないということが多いですが、中にはポイントを集めようとたくさんのスタンプが押されているカードもあるでしょう。
たくさんのスタンプが押されているポイントカードがある場合、ポイントを貯めるために費やしたお金がサンクコストとなり、ここまで貯めたポイントが惜しくなるため、ポイントカードの目的を達成するまで商品を購入してしまいます。
ちなみに購買を促すためにはポイントをより貯めたくなるような景品やサービスを用意しておくこと効果的です。
まとめ
- サンクコスト効果
すでに費やしてしまったコストを取り戻そうとする心理効果
→「元を取りたい!元以上に得をしたい!」 - 具体例
・髪に合わないシャンプーを使ってしまう心理
・ヒモ男への金銭付与による彼女の依存してしまう心理
・UFOキャッチャーに課金し続けてしまう心理 - ビジネス応用例
・スマホゲームでお金がかかるコンティニューボタンをつくる
・ポイントを貯めたくなるような景品やサービスを用意する