【恋愛・ビジネス】相手を意のままに操る”魔法の言葉”【BYAF法】

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先日、たまたま見ていたYahoo!ニュースの記事一覧に、
「メンタリストDaiGo『無意識に働きかけ、相手を意のままに操る”魔法の言葉”がある』」
という見出しの記事がありました。


「相手を意のままに操れる」なんていかにも興味をそそるタイトルじゃないですか。

気になって早速記事の中を見てみると、人間心理の仕組みと誰でもすぐに実践できる方法が紹介されていました。


そこで今回は当記事をもとに「相手を意のままに操る”魔法の言葉”」についてご紹介します。

「説明」と「納得」では人は動かない

山頂

あなたは、”きちんと話せば、人は動く”と思っていますか?


例えば以下の通り。

・言葉を尽くして説明し、丁寧に接したら相手もわかってくれる

・論理的に話して相手の質問に答えていけば、必ず納得してくれる

・よく理解していれば、わかりやすく説明できる

たしかに世の中は表面上、このような説明・納得でロジカルに動いているように見えます。


例えば、後輩が仕事の書類作成でミスをした時に、気づいたあなたがその場で指摘し、わかりやすい説明でやり方を教えてあげれば、相手は納得して書き直してくれるでしょう。

また、あなたが買った商品に初期不良があり、カスタマーサービスに連絡をすれば、返品交換や修理に応じてもらうことができます。


しかし、こうした場面で「きちんと話せば、人は動く」が機能するのは、仕事上・商売上のルールがあってこそのことです。

後輩もカスタマーサービスの担当者も「働く人」という役割を担っているため、正当な理由があれば、納得して動いてくれるのです。


ところが、一旦「公」の役割という着ぐるみを脱ぎ、より本音がぶつかり合う場面や利害関係が一致しない状況に置かれたら、人はきちんと話しただけでは、動いてくれません。


それは、「説明」と「納得」よりも、「感情」と「思い込み」が優位に立つからです。


では、どのようなアプローチを取れば人は動いてくれるのでしょうか?

相手に「自分が選択した」と感じてもらうことが大切

オフィスで働く女性たち

相手に対して説得力や影響力を発揮する最も適した方法は、聞き手の無意識に働きかけることです。


「〇〇をやった方が良い」

「〇〇の方が正しいですよ」

「理由は〇〇だからです」


このように、たとえ主張や意見が正しくても、ストレートな物言いをされると、
人は「そうは言っても」「責任持てるの?」「自分で決めたい」「上から目線だな」といった反発を覚えます。


そのため、相手を説得し、影響を与えるためには、
「私が決めた」「私が選んだ」「私がいいと思った」
と相手に感じてもらうことが必要になります。


つまり、無意識に働きかけて、やってほしい行動を促しながら、聞き手本人は「自分が選択した」と納得している状態を作ることが大切なのです。

私たちの脳は、無意識レベルで行なった選択について「自己選択」したと記憶します。

それが誰かの影響によるものであったり、選択の結果が残念なものだったりしても、「自分で決めたことだから」と納得するのです。

相手を意のままに操るBYAF法とは?

相手に「自分が選択した」と感じてもらうために、とっておきの方法があります。

それがBYAF法です。


BYAF法とは「But You Are Free」の頭文字を取ったもので、意味としては「~ですが、後はあなたの自由です。」というものです。

つまり、こちら側から説明や提案はするけれども、あとは相手の自由意志を尊重するという表現になります。


そのためBYAF法を使うことで、相手に「自分で選択した」と感じてもらえるのです。

例えば以下の通り。

「こちらの商品がおすすめです。もちろん買うかどうかはお客様の自由ですが。」

「今週末、飲みに行かない?まあ行く、行かないはあなたに任せるけど。」


さらに記事の中では、BYAF法について米ウェスタン・イリノイ大学が行なった研究が紹介されていました。

その研究では、説得術に関する研究から質が高い42件をまとめ、約2万2000人のデータをメタ分析(科学論文の中で最も精度の高い研究方法)した結果、説得の効果を高める魔法の言葉としてBYAF法が見出だされました。

さらに、相手に説得したい内容を伝えたあと、最後の1行に「But You Are Free(~ですが、あなたの自由です)」のニュアンスを加えるだけで、話し手の望む”YES”が返ってくる確率が2倍になったということです。


単に1行のBYAFを加えるだけで、相手の反応がこれほど変わるのはとても興味深いですね。

BYAF法を実践で使ってみよう!

女性と日の出

これまで説明してきたように、BYAF法は今すぐに実践できる簡単な方法なのです。


最後にBYAF法をおさらいすると、以下のようになります。

①相手にして欲しいこと・実現したいこと

      +


②~ですが、あなたの自由です

ポイントは、こちらの要望を問いかけつつ、「最終的に決めるのはあなたです」という相手の意志を尊重してあげることです。


また、「But You Are Free(~ですが、あなたの自由です)」の部分は、
決定権を相手に委ねるニュアンスであればOKなので、
「あなたに任せる」「最後は好きなように決めて」「どう思う?」などの表現でも問題ありません。


さらに、記事の中では人の心理的な性質についても書かれていました。

それは、人は自己選択の自由を尊重されると提示された選択肢を試してみたくなる性質が備わっているということです。


「△△をしてくれたらうれしいけど、□□もあります。どうぞ、あなたの自由に」と言われると、
△△を実行する、しないにかかわらず、少なくとも一度は「△△をする自分」を想像してしまうのだそう。

こうして相手に想像させることが、その後の自己選択に大きな影響を与えるみたいです。


そして、BYAF法が強い説得効果を発揮するのは、相手の想像力を呼び起こし、無意識に働きかけ、本人に「自分で決めた」という感覚を強く残すからなのです。


したがって、相手にして欲しいことをお願いする時は、
最後に「決定権はあなたの自由である」というニュアンスを付け加えることで、
”相手を意のままに操る”ことができるかもしれません。