- 日経平均株価・TOPIXとは?
- 日経平均株価・TOPIXのここ数年の推移は?
本記事ではこのような疑問を解決します。
少し難しそうに感じる経済用語:日経平均株価とTOPIX。
そして、ここ数年の日経平均株価・TOPIXの推移とは?
今回は日経平均株価・TOPIXの内容と日経平均株価・TOPIXのここ数年の推移について紐解いていきます。
日経平均株価とは?
日経平均株価とは日本経済新聞社が発表している日本株式市場における代表的な株価指標のことです。
一言でいうと、「日本株の長期的な動きを表すもの」となります。
日経平均株価は、現在約2,200社ある東証一部上場企業の銘柄の中から、流動性の高さや業種のバランスを考慮して、225銘柄を選定して算出されています。
日経平均株価の特徴としては、株価の高い銘柄(値がさ株)の影響を受けやすいという点があげられます。
例えば株価が1,000円の株が10%上昇するよりも、10,000円の株が10%上昇した方が影響は大きいからです。
日経平均株価のことをよく「日経225」と呼びますが、これは日経平均株価が225銘柄を選定して算出されているためです。
なお、選定されている225銘柄はこちらで確認することができます。
日本経済新聞社:日経平均225銘柄
ちなみにこの選定される225銘柄は原則年1回、選定銘柄の見直しが行われて入れ替わることがあります。
銘柄入れ替えについてはこちらで確認することができます。
日本経済新聞社:日経平均銘柄入替
TOPIXとは?
TOPIXとは東証一部上場企業のすべての銘柄を対象とした株価指標のことです。
TOPIXは日経平均株価と並んで日本株式市場の代表する2大株価指標になります。
TOPIXの特徴としては、時価総額の大きい銘柄(大型株)の影響を受けやすいという点があげられます。
TOPIXは時価総額をもとに算定されているため、時価総額の大きい銘柄の方が影響力が大きいのです。
日経平均株価・TOPIXのここ数年の推移
日経平均株価とTOPIXはここ数年上昇傾向にあります。
以下のグラフはここ数年の日経平均株価とTOPIXのチャートです。
日経平均株価
TOPIX
日経平均株価とTOPIXのここ数年の上昇として考えられる主な理由は、日本銀行がETF(上場投資信託)を多く購入しているという点です。
ETFを多く購入するということは、大まかに、上場企業の株式をたくさん購入しているということを表しています。
それでは日本銀行がETFを多く購入しているという証拠を見てみましょう。
こちらは日本銀行の貸借対照表における「金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)」を年度ごとにまとめたものです。
日本銀行の金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)(単位 : 億円)
2013年度末:28,511
2014年度末:44,837
2015年度末:75,676
2016年度末:129,353
2017年度末:189,348
2018年度末:247,848
2019年度末:297,189
※日本銀行の貸借対照表より
参照元:『日本銀行 会計・決算 財務諸表』
これを見ると、年々ETFの買い付け額が増加していることがわかります。
2019年度末においては約30兆円となっています。
したがって、日経平均株価とTOPIXの近年の上昇は日本銀行によるETFの買い付けが主な要因であると言えます。
そして、これだけ株価が上昇しているのに会社員の給料が上がらない理由は、経済に実態が伴っていないからであると考えられます。
つまり日銀のETF買い付けによって株価が上がっても、中身のある経済成長ではないため、企業側も簡単に社員の給料を上げることができないということが考えられるのです。
おすすめの経済指標分析サイト
最後におすすめの経済指標分析サイトをご紹介します。
株価や外貨などの値動きを分析するのに役に立つものとして「Quandl」というサイトがあります。
Quandlでは金融・経済などに関するデータを扱っていてアナリストや投資銀行などの機関投資家に広く利用されています。
サイト自体は英語で記述されていますが、Googleの「日本語翻訳」を利用すれば、サイトを日本語で読むことができます。
興味がある方は是非ご活用してみてください。
まとめ
- 日経平均株価
・東証一部上場企業の銘柄の中で、流動性の高さや業種のバランスを考慮して、225銘柄を選定して算出された株価指標
・株価の高い銘柄(値がさ株)の影響を受けやすい - TOPIX
・東証一部上場企業のすべての銘柄を対象とした株価指標
・時価総額の大きい銘柄(大型株)の影響を受けやすい - 日経平均株価とTOPIXはここ数年上昇傾向にある
・日本銀行のETFの買い付けが主な理由と考えられる