お待たせしました!
今回は「外国為替」のパート2です。
前回は外国為替に関する基本的な内容に触れました。
今回は少し応用的な内容も含めて発信していきたいと思います。
おそらく内容としては前回よりも面白いんじゃないかと感じているところです。
さらにFXを始めた方にも参考になると思います。
ではどうぞ!
固定相場制と変動相場制
「〇〇相場制」という言葉、中学・高校の社会の時間に聞いたことがあるのではないでしょうか。
その時は「なんか面倒臭いこと言ってるなぁ」と思われたでしょう。
でもこれ為替レートの動きを追っていくと面白いところなんですよ!
固定相場制
・為替レートを固定する方法
→例)1ドル=100円ならずっとこれ
・小さい変動幅で抑える方法
→例)1ドル=99円~101円で抑え、この範囲を超えそうなら中央銀行が調整する
「固定相場制」を採用している国はほとんど発展途上国です。
「円高やぁ」「ユーロ安やぁ」とか言ってる時点で「固定相場制」ではありません。
なぜ発展途上国などで採用されているかというと経済力が乏しいからですね。
経済力がない国の通貨は価値が低いので換えたいという需要も低いんですよ。
なので「変動相場制」にしてしまうと通貨の価値が暴落して貿易取引をスムーズに行えなくなるので発展途上国などは「固定相場制」を採用しているわけなのです。
変動相場制
市場の需要と供給のバランスで為替レートが自由に決まる仕組み
外国為替取引といったら基本はこっちです。
良くも悪くも世界経済の状況が反映されるので公平なレートと言えます。
まあ国の都合でレートがやばい方向に向かっていったら政府などが介入して調整する場合もあります。
はい、ここでドルの対円レートの歴史を推移で見てみましょう。
※グラフは変動相場制になった1973年から。
ちなみに抽出条件は以下の通り。
参照元:日本銀行時系列統計データ検索サイト
そしてこれが日本とアメリカの経済力の力関係を表した図です。
※「豚の貯金箱」は国の経済力を表しています。
こんな感じです。
昔は日本も固定相場制だったんですね!
そこから経済成長を遂げてグーンっと伸びました。
レートの差が縮まるということはそれだけ経済力の差が縮まるということです。
特にバブルの時は日本の企業が世界時価総額ランキングの大半を占めてましたから!
(今はGAFAをはじめ世界のIT企業がそれを占めていますが、、、)
とにかく、為替相場はその時代を反映する縮図ということです!
通貨同士の関係
ここまででわかる通り通貨の価値は主に経済力と概ね比例しているということです。
※もちろん政治・金利・市場参加者の動きによっても変わりますが・・・
では今までは2国間での関係を見てきたのですが、複数の通貨で見てみましょう。
例)「ドル」「ポンド」「円」の関係
現在の状況を以下の通りとします。
ドル/ポンドが上昇
ポンド/円が下降
ドル/円が上昇
※「A通貨/B通貨」で、A通貨の価値をB通貨で表している
この場合価値の上昇の勢いは、ドル>円>ポンドの順になります。
「ドル強まってるぅ~!」
「ポンド弱まってるぅ~!」
このように現在の通貨の強さが相対的に決まってきます。
為替市場を動かすプレーヤー
はい、今まで見てきた通り通貨は常に価値が変動しています。
ということは都合の良い投資対象というわけですね。
「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」
これを駆使して様々な個人や団体が市場に参加しているのですが中でも為替市場の「ビッグプレーヤー」は「機関投資家」です。
それは主に銀行・ヘッジファンド・投資信託・保険会社などです。
彼らは為替差益を狙ってしのぎを削っているのです。
それもそう、巨額の資金を持っているのですから為替市場は絶好の投資対象ですよね。
そして運用資金が多額であるため市場に与える影響も大きく、彼らの力によって為替レートに影響を与えることもあるのです。
そもそも外国為替って貿易などの「実需取引」と今お話している「投機取引」の2つに分けられるのですが、後者がだいたい8割を占めているのでそれで動くと言っても過言ではないですね。
株価と為替相場の関係
株価と為替相場って何か関係はあるのか?
もちろんあります。
いや~両者は切っても切れない関係なんです。
経済が活発な国は企業活動が盛んであるということです。
つまり企業の業績はうなぎのぼりで株価も上昇します。
そんな魅力的な企業の株式は海外の投資家も欲しいわけです。
例えば日本の株式を買うためにそこで自国の通貨を円に換えるという需要が発生します。
そうすると円の価値は上昇します。
したがって日本の場合だと「株価上昇⇄円上昇」の最&高モードになるわけです!
しかし円が高くなりすぎるとそれはそれで円需要にブレーキがかかるので政府などの介入が必要となってくるのです。
このようにグローバルな現代社会においては両者は深い相関関係を有しています。
まとめ
・戦後の日本は固定相場制だったが、そこから変動相場制に変わり、経済発展とともに徐々に円の価値も上がっていった
・通貨の強さは相対的なもの
・機関投資家は為替市場を比較的大きく動かしている
・日本株価上昇と円高に相関関係あり
以上が外国為替の第2弾でした。
最初外国為替に触れた時って、ただ他国の通貨に両替するみたいな感覚だったのですが深く掘り下げていくとそんな単純なものではないということがとてもわかります。
為替ってこんなにも奥深くて面白いものなんですね。(笑)
FXをやる場合はこれらの基本の動きを頭に入れた後に「テクニカル分析」(チャート分析)と経験をもとに相場感を身につけていきましょう。
世界の通貨が1つに統合されない以上これからも外国為替は経済のメイントピックであり続けることでしょう。
本記事はみなさんの参考になれば幸いです。
また、これをきっかけに興味を持った方是非勉強してみてください。
なお、為替の勉強で役立った本は以下の通りです。
最後までお読み頂きありがとうございました。