- WindowsでLinux環境(Ubuntu)を扱うには?
- WSL2の使い方とは?
- Ubuntu上にDockerをインストールしてするには?
本記事ではこのような疑問を解決します。
今回はWSL2 + Ubuntu + Dockerでの環境構築手順を解説していきます。
WindowsでのLinux環境構築に悩める方は必見です。
また、Dockerは不要という方も、
WSL2 + Ubuntuの環境構築をカバーしているため、ご参考にしてみてください。
それでは早速中身に入っていきます!
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WSL2でUbuntuをインストールする
まずは管理者権限でPowerShellまたはコマンドプロンプトを開きます。
以下のコマンドを実行してインストールできるLinuxディストリビューションを確認してみましょう。
> wsl --list --online
上記の中で今回はUbuntu20.04をインストールします。
> wsl --install -d Ubuntu-20.04
インストールが完了したら、PCを再起動します。
再起動後、自動でターミナルが立ち上がるので、
コマンドが入力できるようになるまで少し待ちましょう。
インストールが完了すると、Ubuntuアカウントの作成が始まります。
シェルに従ってユーザ名やパスワードの入力を行い、各質問に答えていきましょう。
特にこだわりがなければデフォルト値のまま、すべてYesの回答でOKです。
これでUbuntuが利用できるようになりました。
最後に、ターミナル内でのコピー&ペーストができるように設定を変更しましょう。
※デフォルトでは使用不可の設定
ターミナルウィンドウの上部で右クリックをして「プロパティ」を開きます。
「編集オプション」内の「Ctrl + Shift + C/Vコピー/貼り付けとして使用する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
これでターミナル内でコピペができるようになりました。
systemdを有効化する(プロセスのデーモン化)
2022年9月にMicrosoft社から「WSLにおいてsystemdが利用可能になった」という発表がありました。
今までもWSLにおいてsystemdは利用可能でしたが、
systemdを利用するためのパッケージをインストールするなどの手間がありました。
しかし、当該発表によってWSLでsystemdが簡単に利用できるようになりました。
それではsystemdを有効化していきましょう。
やることとしては、
設定項目を記述した設定ファイル(.conf)を作成して、
そのファイルをプログラムに読み込ませるだけです。
以下のコマンドを実行して設定ファイルを編集モードで開きます。
※わからなくなったら「vim コマンド」みたいな感じでググってみてください!
$ sudo vim /etc/wsl.conf
「i」キー(挿入モード)を押して下記のテキストを貼り付けます。
[boot]
systemd=true
テキストを貼り付けたら、保存をしてvimエディタを閉じましょう。
具体的には、「Esc」キーを押してノーマルモードに戻ったら、
「shift」キーを押しながら「z」キーを2回押すことで保存が完了します。
設定ファイルの作成が完了したら、Ubuntuを再起動して変更を反映させましょう。
PowerShellまたはコマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。
> wsl --shutdown
以上でsystemdの有効化は完了です。
それでは実際にsystemdが有効化されたことを確認してみましょう。
再度Ubuntuターミナルを開き、以下のコマンドを実行して出力結果を確認します。
$ ps -ef
※PID「1」のプロセスのCMDが「/sbin/init」であること
$ ls -la /sbin/init
※「/sbin/init」が「lib/systemd/systemd」のシンボリックリンクであること
(/sbin/init -> lib/systemd/systemd)
これでsystemdが有効化されたことを確認できました。
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Dockerをインストールする
Ubuntuが利用できるようになったら、次はDockerのインストールです。
ここからはaptコマンドを使用して、
他のUbuntuパッケージをインストールするのと同じように操作していきます。
なお、aptではサードパーティのパッケージをインストールする場合、
サードパーティのリポジトリ(パッケージの配布場所)をapt管理下に追加する必要があります。
今回インストールするDockerもサードパーティのパッケージです。
まずは以下のコマンドを実行して、Dockerのインストールに必要な他パッケージをインストールします。
$ sudo apt update
$ sudo apt install apt-transport-https ca-certificates curl gnupg-agent software-properties-common
次に、Dockerリポジトリを利用するための認証キー(GPGキー)を取得します。
$ curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo apt-key add -
認証キーが取得できたら、Dockerリポジトリをapt管理下に追加します。
$ sudo add-apt-repository "deb [arch=amd64] https://download.docker.com/linux/ubuntu focal stable”
上記の操作でDocker(およびDocker関連パッケージ)をインストールする準備が整ったので、
インストールを実行します。
$ sudo apt update
$ sudo apt install docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin
最後にDockerおよびDocker Composeがインストールされていることを確認します。
$ docker -v
Docker version 23.0.1
$ docker-compose -v
Docker Compose version v2.17.2
これでDockerおよびDocker Composeが利用できるようになりました!
まとめ
以上がWSL2 + Ubuntu + Dockerでの環境構築の手順になります。
やったこととしては以下の通り。
・WSL2でUbuntuをインストールする
・systemdを有効化する(プロセスのデーモン化)
・Dockerをインストールする
「WSL2 + Ubuntu + Docker」の3トピックを目にすると少し億劫になりそうですが、
意外と簡単に環境構築ができたのではないでしょうか。
本記事があなたのお役に立てたら幸いです。