クラウドコンピューティングとは?種類・特徴をわかりやすく解説!【SaaS・PaaS・IaaS・DaaS】

アイキャッチ画像
  • クラウドコンピューティングとは?
  • クラウドコンピューティングの種類や特徴は?

本記事ではこのような疑問を解決します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とともに急激に市場が拡大しているのがクラウドコンピューティングです。

ではクラウドコンピューティングとは一体どんなものなのでしょうか?

今回はクラウドコンピューティングについて意味や種類、特徴についてわかりやすく解説していきます。

クラウドコンピューティングとは?

Internet of Things

クラウドコンピューティングとはコンピュータ資源 (サーバー、ストレージ、データベース、アプリケーション、ソフトウェアなど)をインターネット経由で提供するサービスのことです。

単にクラウドサービスとも呼びます。

なんだか難しそうに聞こえますが、身近な例だとiCloudがあります。

iCloudはAppleが提供しているストレージサービスであり、クラウドサービスです。

クラウドサービスは個人が利用するものから企業が業務などに使うものまで多種多様となっています。


そして一昔前はコンピュータ資源を自社で揃えたり、高いお金を払って外注したりしなければいけませんでした。

しかし、クラウドコンピューティングが発達した現在では、高性能なコンピュータ資源を低コストで手軽に利用することができます。

巷ではシェアリングエコノミーが急激に伸びていますが、コンピュータ資源においても所有から利用の流れへとシフトしているのです。

今後、起業をしてサービスや組織をつくっていく上ではこれらが多く利用されるようになっていくことでしょう。

クラウドコンピューティングの種類

パソコン周辺

クラウドコンピューティングの種類は提供するサービスによって以下の4つに分類されます。

  • SaaS(Software as a Service):ソフトウェアの提供

  • PaaS(Platform as a Service):プラットフォームの提供

  • IaaS(Infrastructure as a Service):ITインフラの提供

  • DaaS(Desktop as a Service):デスクトップの提供

世の中の大半のサービスや利用例はSaaSがダントツで多いです。

それでは一つずつ深掘りしていきます。

SaaS

SaaSとはソフトウェアを提供するサービスのことです。

以前まではソフトウェアはパッケージ製品として販売されていました。

電気屋でソフトを買ってきてパソコンにインストールしてプログラムを動かしていたわけです。

しかし、今はインターネットにアクセスして無料orサブスクリプション(月額制など)でサービスを利用することができます。

なお、世の中のほとんどのWebサービスはSaaSに該当します。


代表的なサービス例は以下の通りです。

・G Suite(Gmailなど):Googleの生産性向上ツール

・Dropbox:オンラインストレージサービス

・Office365:Microsoftのオフィス業務ソフト

・Slack:社内チャットサービス

PaaS

PaaSとはプラットフォームを提供するサービスのことです。

プラットフォームというとSNSなどをイメージしそうですが、ここでは「アプリケーションの開発が行える場所や環境」を指します。

つまりプログラミングなどの技術を使ってシステムやアプリを開発するための環境を提供しているサービスです。

PaaSはエンジニアなどの技術者でない限り、馴染みが薄いサービスになります。

簡単にいうと、難しい設定をせずにアプリケーションなどの開発が行える場所を提供しているということです。


代表的なサービス例は以下の通りです。

・Google App Engine:Webアプリを開発・管理できる環境

・Amazon Web Services:できることが多すぎる万能サービス

・Microsoft Azure:Amazon Web ServicesのMicrosoft版

・Heroku:アプリケーションの開発から運用までをクラウド上で完結できるサービス

IaaS

IaaSとはITインフラを提供するサービスのことです。

ITインフラは仮想マシンやサーバ、ストレージ、ネットワークといった開発に必要なものを指します。

例えば、Google Compute Engineを使うと、Googleが利用しているのと同じインフラ(環境やマシン)でサーバを立ち上げたり、アプリケーションの開発・公開をしたりすることができます。


代表的なサービス例は以下の通りです。

・Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) :仮想環境構築サービス

・Google Compute Engine:Amazon EC2に相当

DaaS

DaaSとはデスクトップを提供するサービスのことです。

デスクトップを提供するサービスでは、ディスプレイやキーボード、マウスなどの必要最低限の機器を用意すれば、インターネットを介してデスクトップ環境を呼び出して利用することができます。

例えば、Mac製品の画面にWindowsの環境を呼び出して利用することができるのです。


代表的なサービス例は以下の通りです。

・Amazon WorkSpaces:仮想デスクトップサービス

・Windows Virtual Desktop:Microsoftの仮想デスクトップサービス

クラウドコンピューティングの活用例

ノートパソコンで仕事をするキャリアウーマン

ここまでクラウドコンピューティングの概要や種類を説明してきました。

ここではクラウドコンピューティングの活用例を見ていきます。

なお、本記事では一般ユーザーに馴染みのあるSaaSを例にしてご紹介します。

・メール→Gmail
有料版でドメイン(@×××××部分)を独自のものに変更可能

・社内チャット→Slack
各チームやプロジェクトなどの情報を社内で共有
他企業との連携も可能


・バックオフィス→MoneyFowardクラウド
「会計」「給与」「勤怠」「経費」などのバックオフィス業務を管理

・データベース→Amazon RDS(AWS)
高パフォーマンスを発揮し、セキュリティや互換性を確保できるアプリケーションを実装

まとめ

  • クラウドコンピューティング
     →コンピュータ資源をインターネット経由で提供するサービス
     ※コンピュータ資源 ・・・サーバー、ストレージ、データベース、アプリケーション、ソフトウェアなど

  • クラウドコンピューティング4つの分類
     ・SaaS(Software as a Service):ソフトウェアの提供
     ・PaaS(Platform as a Service):プラットフォームの提供
     ・IaaS(Infrastructure as a Service):ITインフラの提供
     ・DaaS(Desktop as a Service):デスクトップの提供

  • クラウドコンピューティングの活用例(SaaS)
     ・G Suite(Gmailなど):Googleの生産性向上ツール
     ・Dropbox:オンラインストレージサービス
     ・Office365:Microsoftのオフィス業務ソフト
     ・Slack:社内チャットサービス